カンヌ

 映像の仕事をしていると、カンヌへは何度か訪れます。ほとんどはMIP-TVという映像見本市に参加していましたが、カンヌ映画祭には2度参加する機会を得ました。
 そのだいぶ前に、MIDEMという1月に開催されていた音楽見本市に久しぶりに参加した際に、初めてアパートメントを借りてみたのです。高いレストランで前菜・メインと注文しなければならないという苦痛から解放され、市場などで好きな食材を買って食べられる気軽さに、それ以降はロンドンでもアパートメントを借りる習慣がつきました。
 さて、カンヌです。カンヌには2つの市場があります。朝早くに市場を散策。食材を仕入れてアパートメントへ帰り冷蔵庫にしまってから、ミーティングや試写に向かうという日々。う~ん、仕事よりカンヌでの”生活”を楽しんでいたのかもしれません。肉にしろ野菜にしろ、日本ではなかなか手に入らない食材を買う楽しみはやめられません。卵も日本のものより濃厚な気がします。チーズがまた美味しい!スーパーで普通にいろいろなチーズが売っているし、チーズ専門店もあります。一つ困ったこがありました。お客さまをおもてなしすることになり、牛カツを作ろうと思ってスーパーにパン粉を買いに行きました。あちこち探せど、パン粉がない。困っている様子を見て、親切な方が声をかけてくだしました。その女性がおっしゃるには、「フランスではパン粉は売っていないから、自分で作らなくてはならないの」。仕方なく、サンドウィッチ用のパンを買ってトーストし、グラインダーでパン粉を作りました。食材が全て良いので、もちろん美味しい牛カツが出来ました。
 ヒデさんとは仕事絡みで随分と海外を訪れましたが、一番良く行ったのがロンドンとカンヌです。元気なうちに、もう一度訪れたいと思っています。
 カンヌに行った時は、せっかくだから近場の観光地を訪れていました。以下の絵は、南仏に多くある”鷲の巣村”の一つのエズ村です。エズまで行くのには、モンテカルロからバス乗らなければなりません。モンテカルロの街にイエスのポスターが。何と前日にイエスのライブがあったのです。後で長年の友人のスティーブ・ハウに言ったら、「連絡くれれば良かったのに」と。これも懐かしい想い出です。

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